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高知緩和ケア協会 設立趣意書

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近年、日本人の死因の第1 位は癌であり、4 人に1 人以上が癌で亡くなっています。そして、癌で亡くなる方のうち、10 人中9 人以上は病院で亡くなっています。われわれ日本人が死を迎える状況として最も確率が高いのは「癌にかかって病院で死ぬこと」でしょう。

現代の病院は、近代科学技術と医学的知識を駆使して検査、診断、治療を行う場として進歩発展を続けていますが、治癒が望めない状況に至った患者にとって、その終末期を心おだやかに満足して過ごせる場とは申せません。
人は誰でも老い、病み、この世から去ります。人間の自然の営みのプロセスとして終末期をどのように過ごすかは、独りの医療従事者だけの問題ではなく、本来は死に行く人の側の問題であり、いうなればすべての人の問題であります。

「高知緩和ケア研究会」は、医療従事者、患者、一般市民、関連分野の研究者、宗教家などさまざまな人々が参加して、生、老、病、死に関する今日的な医療や福祉の問題について学際的に話し合い、前進させるために設立されるものです。

本研究会では医療従事者もその他の専門家も、生・老・病・死から逃れられない同じ人間として、患者や一般市民と対等の立場で、しかも専門家としての能力を高めつつ、共に協力しあいながら終末期の望ましいケアのあり方を形にしたいと思います。

高知緩和ケア研究会の目的

(1) 癌等による終末期にある患者さんの痛みを全人的なものととらえ、身体的physical・社会的social・精神的psychological・霊的spiritual な痛みを和らげ、取り除くさまざまな方法(緩和ケア)を研究・確立して行きます。

(2) 癌等による終末期にある患者は、適切な緩和ケアがなされることによって、身体的な痛みや不快な症状から開放され、かつ残された人生を積極的で意味あるものにすることができます。高知県の医療機関で適切な緩和ケアが受けられるように、啓蒙・普及活動に努めます。

(3) 患者の家族への援助や在宅ケアは緩和ケアの重要な部分であり、また、死の準備教育、死生学といった分野も緩和ケアと密接に関係しています。医療従事者のみならず、患者、家族、市民、関連領域の研究者、宗教家などさまざまな人々が参加して緩和ケアの進歩・発展に努力します。

(4) 癌患者やその家族を支えるボランティア活動を実践し支援します。

1995 年5 月

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